【本和菓衆】和菓子のご紹介

『コクヨ PRESENTS「渋谷能」』でご協力をいただいている全国老舗和菓子店の若主人たちが結成したグループ“本和菓衆”のお菓子を和久荘太郎師にご試食いただきました。来場特典の和菓子プレゼントをお楽しみに!


夜更けて
:五勝手屋本舗(北海道)
まどろみ、夜遊び、長電話――。
昼とは違う時間の流れ、ついつい引き込まれてしまう真夜中の魅力をカラメルの苦みと甘さで表現しました。
【感想】初めて体験する味わいです。何が入っているのか最初わかりませんでした。初めにお酒の香りがして、あとからカラメルの香りがふわっと鼻に抜ける感じがします。羊羹のイメージでいただくと全然違いますね。ウイスキーなどにもよく合うと思います。


鹿背杖:彩雲堂(島根)
山姥が持っている木の葉が巻き付いた鹿背杖は、山の化身の象徴です。「現代の名工」に選ばれた職人、大江克之が山姥の神秘性を生菓子(ねりきり)で表現しました。公演を思い出しながらお召し上がりいただければ幸いに存じます。
【感想】杖の上にあしらってあるのは雪か月光でしょうか。木の葉があしらってあるのがいいですね。見た目がかわいらしいです。見た目は軽やかなのですが、食べてみるとどっしりしていて、味わいが深いです。公演が終わった後、お客様が召し上がるときに「山姥」で鹿背杖をもっていたなあということを反芻しながら味わっていただきたいです。



キャラメル煎餅 まつほ:田中屋せんべい総本家(岐阜)
百五〇余年の伝統を持つ「みそ入大垣せんべい」にキャラメルペーストを縫ってゲラントの粗塩をひとふり。その上から粉糖をふってオーブンでキャラメリゼした新しいお煎餅「まつほ」。藻塩のアクセントに身を焦がすキャラメルの甘さとほろ苦さがみそせんべいと絶妙に調和します。夕凪のように艶やかでなめらかな水面の深い色合いもお楽しみください。
【感想】以前、お取り寄せをしていただいたことがあるぐらい大好きなんです。最初はキャラメルとみそ煎餅の組み合わせに驚いたのですが、ベースになっている「みそ入り大垣せんべい」がもともとおいしいんです。塩をわずかにいれることで甘さを引き立てているんですよね。飽きないというところがすごいです。大きくて食べ応えがあり、形もまん丸で、「山姥」に出てくる月を思い出します。

 <コメント>
不易流行という言葉がありますが、伝統ある和菓子屋さんが作られているから「不易」の部分がしっかりしているんですよね。だから「流行」を上からふりかけたときに「不易」の部分が引き立つ。元がしっかりしているという意味では、伝統芸能と同じなのかもしれません。

各店舗のHPはこちら(外部サイトに移動します)
五勝手屋本舗(北海道):http://www.gokatteya.co.jp/
彩雲堂(島根):https://www.saiundo.co.jp/
田中屋せんべい総本家(岐阜):http://tanakaya-senbei.jp/