伝統と創造シリーズ vol.9
老松 -OIMATSU
2017年 12月10日(日)/11日(月)/12日(火)※公演終了
永い永い眠りから、現代に目覚めた老松と紅梅殿。いまを寿ぎ舞い踊る―
“伝統と創造シリーズ”第9弾は、ジャンルを超えて精力的に活動を行う黒田育世による、古典能「老松」を元にしたオリジナル作品です。古典能「老松」は菅原道真の「飛梅伝説」を題材にした作品。ある春の日、夢のお告げに導かれた都人の前に、長寿の象徴である松の精、春を告げる美しい梅の精や鶯が現れ、この世を寿ぐという祝言性の高い内容です。
本作「老松 -OIMATSU」では、時を経て目覚めた老松たちがこの現代を寿いでいく姿を、能楽師・津村禮次郎、紫綬褒章受章も話題の酒井はな、黒田育世の3人で描きます。今回が初顔合わせとなる濃密なコンビネーションにどうぞご期待ください。
演出・振付|黒田育世
出 演 |津村禮次郎、酒井はな、黒田育世
使 用 音 源|シューベルト:「死と乙女」/ウィーン弦楽四重奏団(カメラータ・トウキョウ CMCD-99059)
舞台監督:川上大二郎/照明:森島都絵(株式会社インプレッション)/音響:岡 直人/衣裳:萩野 緑/小道具:橋本千菜美/オブジェ:倉田康治(いけばな草月流)/リハーサルアシスタント:上田尚弘/音源協力:株式会社カメラータ・トウキョウ/題字:福田友一/宣伝写真:池谷友秀/宣伝デザイン:小山睦浩(mograph)
企画制作:セルリアンタワー能楽堂
企画制作協力:studio ARCHITANZ、瀧本麻璃英(瀧本製本所)
出演者プロフィール
津村禮次郎
能楽師シテ方観世流。大学在学中に一橋観世会に所属し、津村紀三子の指導を受け、その後先代観世喜之師に師事。1969年観世流師範(現準職分)。74年に緑泉会会主。91年重要無形文化財保持者に認定。79年より毎年小金井薪能を企画制作。古典能の公演のほか指導者として若手の育成にも務める。また新作能、創作活動、海外公演も多数。2010年度文化庁文化交流使。 著作に「能狂言図典」「能がわかる100のキーワード」「舞幻-BUGEN」など。15年ドキュメンタリー映画『躍る旅人 能楽師・津村禮次郎の肖像』が公開される。
酒井はな
畑佐俊明に師事。橘バレエ学校、牧阿佐美バレエ団出身。新国立劇場バレエ団設立と共に移籍。こけら落としより主役を務める。クラシック・バレエを中心に活動しているが、コンテンポラリー・ダンスやミュージカルにも積極的に挑戦、新境地を拓く。村松賞、橘秋子優秀賞、舞踊評論家協会賞、中川鋭之助賞、服部智恵子賞、ニムラ舞踊賞、2008年芸術選奨文部科学大臣賞等受賞歴多数。2017年紫綬褒章受章。13年、島地保武と共にダンス・ユニットAltneu(アルトノイ)を立ち上げる。
黒田 育世
BATIK主宰。振付家・ダンサー。6歳よりクラシックバレエを始め、97年渡英、コンテンポラリーダンスを学ぶ。02年 BATIK を設立。バレエテクニックを基礎に、身体を極限まで追いつめる過激でダイナミックな振付は、踊りが持つ本来的な衝動と結びつき、ジャンルを超えて支持されている。BATIKでの活動に加え、金森穣率いるNoism05、飴屋法水、古川日出男、笠井叡、野田秀樹など様々なアーティストとのクリエーションも多い。 http://batik.jp/
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Webマガジン「Dancers」(黒田育世さんインタビュー掲載)
http://dancerssupport.com/interview/1780/
伝統と創造シリーズとは
能楽堂という日本の伝統的な様式を持つ空間を、コンテンポラリーの振付家がどのように解釈し、扱っていくかを問う企画。2008年より継続して制作している。