Bunkamura30周年記念 セルリアンタワー能楽堂
「渋谷能」 第三夜 喜多流
2019年6月7日(金)※公演終了
次世代を担う能楽師、劇的に舞う。渋谷に舞う。
国内外から注目され、未来に向けて進化し続ける渋谷に、約650年の歴史を持つ芸能“能楽”の未来を担う若手能楽師が集まり、現代と伝統の世界とを結びます。
第三夜は、喜多流・佐々木多門による「自然居士」。
劇的な展開が魅力の能「自然居士」を演じるのは、喜多流・佐々木多門。当時の民衆からも敬愛されていたといわれる人気キャラを演じるにあたり「(難しい役だが)強い意志をもって臨む所存」と力強くコメントしています。
◆プログラム
解説:金子直樹
能「自然居士」
自然居士:佐々木多門
人商人:大日方寛
門前の者:高澤祐介
笛:松田弘之
小鼓:成田達志
大鼓:谷口正壽
後見:狩野了一、粟谷浩之
地頭:友枝雄人
ほか
◆あらすじ
自然居士が雲居寺造営のための説法をしていると、一人の少年が両親追善のために読経を願う文を持って来ます。そこへ人商人が来て、この子は昨日買い取ったばかりの少年だと連れ去ってしまいます。居士は仏道修行のため身を捨てても今の人商人から少年を助けようと、説法を中止し追いかけます。人商人が舟を漕ぎ出したところへ居士が追いつき引き止めますが、人商人はいったん人を買い取った上は二度と返さぬ規則があると言い、居士は不幸な者を救うことができねば二度と庵室へ帰らないという規則があると言って頑張ります。人商人はやむなく承諾しますが、ただ返すのは残念と居士に舞を所望します。居士は乞われるままに舞を舞い、やっと少年を引き取って都に上ります。
◆みどころ
見ず知らずの薄幸の少年を人買いの手から救出する、話題のスーパーボランティアと言えましょう。美文体の多い能の詞の中で、俗語を駆使しての会話のかけひきがスピーディです。簓(ささら)や羯鼓(かっこ)など、楽器を使って舞を舞う、音楽的にも舞踊的にも面白い作品です。
◆関連企画
[事前講座(第3回)]
該当公演チケットで参加可能な事前講座を、セルリアンタワー能楽堂にて実施いたします。
出演:喜多流 佐々木多門、佐藤寛泰
日程:5/27(月)
時間:19:00~
場所:セルリアンタワー能楽堂
料金:500円
*人数限定・事前予約制
*該当公演のチケットをお持ちの方は無料。講座当日に必ずチケットをご提示ください。講座開催時に公演チケットの販売もいたします。
*講座料金をお支払いいただいた後公演チケットをお求めいただいた方は公演チケットを割引いたします。(講座当日の販売のみ)
[アフターパーティー]
各回終演後、出演者との懇親会を能楽堂前通路にて開催いたします。
料金:1,500円(ドリンク券付き)
*人数限定・事前予約制
[クラウドファンディングに挑戦!]*支援の募集は終了いたしました。
新たな試みとして、READYFOR㈱協力のもと、「渋谷能」はクラウドファンディングにも取り組みます。幅広い層に能楽の魅力を伝えるため、様々な角度から世の中にアプローチを図ります。
「渋谷能」クラウドファンディング プロジェクトページはこちら
[関連企画 問合せ/申込み]
セルリアンタワー能楽堂 03-3477-6412
◆主な出演者
佐々木 多門(ささき たもん)
シテ方喜多流
能楽シテ方喜多流職分。日本能楽会会員。能楽協会会員。東京在住。1972年生。喜多流職分佐々木宗生の長男。 喜多宗家内弟子を経て現在、喜多流職分塩津哲生に師事。ゆかりのある平泉・中尊寺能舞台にて2001年「猩々乱」、 2008年「道成寺」2017年「翁」を披く。2012年、同期の同人三人と「燦ノ会」を結成し、「石橋」を披く。 東京での活動とともに、中尊寺薪能・仙台青葉能・白石碧水園能等、東北の能楽振興に重きをおきながら、国内外各地の公演に参加。