定期能九月-観世流-
2020年9月22日(火・祝)※公演終了
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/report/2020/14/
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第一部は、岡久広による「弱法師」。
河内国の住人・高安通俊は、さる人の讒言を信じ一子俊徳丸を追放した悔恨の念から、息子の二世安楽を祈って天王寺で施行を行ないます。一方、俊徳丸は弱法師とよばれる盲目の乞食となっており、天王寺へやって来ます。その姿を見るとまさしく我が子と気づき、通俊は夜になったら名乗ることにし、弱法師に日想観を拝むようにと勧めます。弱法師は入日を拝み、心眼に映える光景に恍惚となり興奮のあまり狂じますが、往来の人に行き当たり狂いから覚めます。やがて夜が更け父は名乗りかけ、俊徳丸は我が身を恥じて逃げようとしますが、父はその手を取り、二人連れ立って高安の里へ帰って行きます。
第二部は、山階彌右衛門による「海士」。
房前大臣は、讃州志度の浦で没したという亡き母の追善のため従者を伴ってその地へ赴きます。すると一人の海士が現れ、房前の母はこの浦の海士であった事、藤原不比等との間に生まれた我が子を藤原氏の嫡子とする事を条件に龍宮に奪われた宝玉を取り返した事、更に玉を取り戻した時の有様を語り、自分こそ海士の幽霊であると明かし海中に姿を消します。大臣は、母の残した手紙を読み、志度寺にて追善供養を営みます。読経のうちに亡霊は龍女の姿で現れ、法華経の功徳で成仏出来たと喜び、舞を舞うのでした。
狂言は山本東次郎家による「文蔵」と「昆布売」を上演、各回冒頭に演目解説があります。
<第一部>
解説 村上湛
狂言「文蔵」
主:山本泰太郎
太郎冠者:若松隆
能「弱法師」
俊徳丸:岡久広
高安通俊:森常好
従者:山本凜太郎
笛:藤田貴寛
小鼓:観世新九郎
大鼓:柿原弘和
後見:観世芳伸、髙梨良一
地頭:関根知孝
<第二部>
解説 村上湛
狂言「昆布売」
昆布売:山本泰太郎
大名:山本凜太郎
能「海士 懐中之舞」
海士/龍女:山階彌右衛門
房前大臣:清水義久
房前の従者:森常好
従者:舘田善博
従者:梅村昌功
浦人:若松隆
笛:藤田貴寛
小鼓:観世新九郎
大鼓:柿原弘和
太鼓:林雄一郎
後見:武田尚浩、清水義也
地頭:観世芳伸