能の魅力を知る
異季の花々-小塩-
2021年10月22日(金)※公演終了
「能の魅力を知る」シリーズ第6弾、今回のテーマは「異季の花々」。能には季節を表現する作品が多くあり、舞台で演じられる作品と実際の季節が重なり、四季と能を楽しむ事ができますが、敢えて実際の季節と違う作品を上演し、異なる季節に春の花景色や秋の涼やかさを想像し、風の香りを思い起こしていただきたい企画です。初夏の6月には、萩の花が見事な庭を訪れ、庭の主に和歌を所望され四苦八苦する大名と太郎冠者のやり取りが楽しい狂言「萩大名」と、梅の花が咲く頃、高安通俊がある事情で追放した一子俊徳丸の二世安楽を祈って施行を行う天王寺で、弱法師とよばれる盲目の乞食となった俊徳丸と再会する能「弱法師」を上演、10月には、桜の名所に現れた老人が、満開の桜を眺めながら在原業平の詠んだ歌の意を説き、やがて夜になると在原業平の霊が現れ、二条の后との儚い恋を思い返して歌を詠い、舞を舞い、月夜の花見を催す能「小塩」を上演いたします。
*6月19日「異季の花々-弱法師-」公演の詳細はこちら
解説 金子直樹
能「小塩」
老人/在原業平:友枝雄人
花見の者:大日方寛
同行の者:梅村昌功
同行の者:御厨誠吾
里人:山本則孝
笛:竹市学
小鼓:成田達志
大鼓:亀井洋佑
太鼓:小寺真佐人
後見:狩野了一、佐藤寛泰
地頭:大村定