定期能九月-観世流-
2022年9月24日(土)※公演終了
第一部は山階彌右衛門による「花筐」。皇位を継承することになった大迹部皇子は、寵愛する照日の前に別れの手紙と花筐(形見の花籠)を送り、受け取った照日の前は花筐をかき抱いて涙に暮れます。やがて継体天皇となった皇子が紅葉狩りに出かけると狂女が現れ、持っていた花筐の由来と恋の思い出を語ります。帝は女が照日の前だと気づき、正気に戻った照日の前に元通り側に居よと言い、共に皇居へ向かいます。
第二部は関根祥丸による「杜若」。旅の僧が東国へ向かう途中、三河国八橋で出逢った女は杜若の精でした。『伊勢物語』にある在原業平の歌を教え、杜若こそ業平の形見の花だと述べて、菩薩の化身である業平の詠歌の功徳により非情の草木も成仏したと告げます。業平の事を語り美しく舞を舞いますが、それはすべて僧の夢の物語でした。狂言は和泉流「薩摩守」と「簸屑」。両部とも冒頭に演目解説があります。
<第一部>
仕舞「阿漕」髙梨良一
地頭:清水義也
狂言「薩摩守」
出家:野村太一郎
茶屋:月崎晴夫
船頭:石田幸雄
後見:岡聡史
能「花筐 筐之伝」
照日の前:山階彌右衛門
侍女:武田祥照
継体天皇:武田智継
臣下:宝生欣哉
笛:一噌隆之
小鼓:飯田清一
大鼓:亀井広忠
後見:武田尚浩、角幸二郎
地頭:関根知孝
<第二部>
仕舞「實盛 キリ」山階彌右衛門
地頭:髙梨良一
狂言「簸屑」
太郎冠者:野村太一郎
主:岡聡史
次郎冠者:内藤連
後見:高野和憲
能「杜若」
杜若の精:関根祥丸
旅僧:宝生欣哉
笛:一噌隆之
小鼓:飯田清一
大鼓:亀井忠雄
太鼓:林雄一郎
後見:関根知孝、武田尚浩
地頭:坂口貴信
解説:村上湛(両部とも)
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