コクヨ PRESENTS
「渋谷能」 第三夜 観世流・喜多流 異流共演
2022年2月4日(金)
※公演終了
次世代を担う能楽師、劇的に舞う。渋谷に舞う。
国内外から注目され、未来に向けて進化し続ける渋谷に、約650年の歴史を持つ芸能“能楽”の未来を担う若手能楽師が集まり、現代と伝統の世界とを結ぶ――
30代から40代の次世代を担う若手能楽師にスポットをあてた『渋谷能』は、能楽五流儀の垣根を越えた役者たちが、セルリアンタワー能楽堂で“一堂”に会し、現代にも共通する様々なテーマに沿って能楽を上演する企画です。2019年に企画が立ち上がり、昨年はコロナ禍において試行錯誤しながら全4回の公演を開催し、今年は、喜多流・宝生流・観世流それぞれの公演と、シテ方五流儀と和泉流狂言が揃う千秋楽の全四夜を開催いたします。
2021年度のテーマは「雪月花」。自然の美しいものを表す言葉として文学や芸能にも表現されています。能には文学を基にしたもの、実在の武将の物語、伝説や化生の者の話など様々ありますが、自然や四季を美しく表す曲も多くあります。昨年のテーマ「直面」は生身の人間(男性)が主役で現代人に近しく感じられましたが、一転して観客の想像力を膨らませるテーマは、より能楽の醍醐味と取れるでしょう。
*「渋谷能」全体情報はこちらから
◆プログラム
解説:金子直樹
ゲスト:石田ひかり
能「三山」
女/桂子:片山九郎右衛門
桜子:友枝雄人
良忍上人:宝生欣哉
従僧:則久英志
従僧:大日方寛
所の者:野村万之丞
笛:一噌隆之
小鼓:成田達志
大鼓:亀井広忠
後見:味方玄、分林道治
地頭:観世銕之丞
【出演者変更のお知らせ】
野村万蔵休演につき、能「三山」の配役を以下の通り変更いたします。
(間)所の者 野村万之丞
[あらすじ]
融通念仏の開祖・良忍上人の一行が大和国を訪れ、名所の大和三山を見物しようと耳成山に向かうと、一人の女が現れ、「むかし耳成の里に住む桂子と畝傍の里に住む桜子とが香具山に住む膳手公成をめぐって争い、恋に敗れた桂子は耳成の池に身を投げた」という故事を語ります。その後、女は自分も融通念仏に加わりたいと申し出、名を尋ねられた女は「自分こそ桂子である」と明かすと、耳成の池の底へと消えます。良忍が弔っていると、桜子の霊が現れ、桂子の恨みを解くように願います。次いで桂子の幽霊が現れ、二人は争いますが、やがて上人の弔いによって二人は救われ、消えてゆくのでした。
[みどころ]
現在では、観世流、宝生流、金剛流にのみ伝わる曲です。観世流では昭和60年に銕仙会で復曲され、その後現行曲に組み入れられました。今年の「渋谷能」では、ツレに喜多流の友枝雄人が特別出演します。
---
◆関連企画
[事前講座(第3回)]
該当公演チケットで参加可能な事前講座を実施いたします。
出演:片山九郎右衛門、友枝雄人、成田達志
日程:1/18(火)
時間:19:00~
場所:セルリアンタワー能楽堂
料金:500円
*新型コロナウイルス感染症対策に伴い、内容変更もしくは中止となる場合がございます。
*人数限定・事前予約制
*該当公演のチケットをお持ちの方は無料。講座当日に必ずチケットをご提示ください。
*講座料金をお支払いいただいた後公演チケットをお求めいただいた方は公演チケットを割引いたします。(講座当日の販売のみ)
[関連企画 問合せ/申込み]
セルリアンタワー能楽堂 03-3477-6412
◆能楽鑑賞多言語字幕システム「能サポ」を導入
第一夜~第三夜には、能楽鑑賞に役立つ解説をタブレットでご覧いただける多言語字幕システム「能サポ」を導入いたします。
ご利用希望の方は、当日貸出し受付にてお申し込みください。
※貸出料 1台500円をお支払いいただきます。
※貸出し台数に限りがあります。
・詳細はセルリアンタワー能楽堂までお問い合わせください。
・ セルリアンタワー能楽堂 03-3477-6412(平日10:00~18:00)
※「能サポ」とは(外部リンクへ飛びます)
◆各種問合せ/申込み
セルリアンタワー能楽堂 03-3477-6412(平日10:00~18:00)
◆主な出演者
片山 九郎右衛門(かたやま くろうえもん)
シテ方観世流
昭和三九年生まれ。故片山幽雪の長男。父および八世観世銕之亟に師事。重要無形文化財総合指定保持者。平成二三年十世片山九郎右衛門を襲名。「片山定期能楽会」主宰。文化庁芸術祭新人賞、京都府文化賞功労賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞など受賞多数。
友枝 雄人(ともえだ たけひと)
シテ方喜多流
昭和42年生まれ。故友枝喜久夫の孫、友枝昭世の養子。故喜多実、友枝昭世に師事。重要無形文化財総合指定保持者。3歳で初舞台「鞍馬天狗」花見。10歳で初シテ「経政」。平成6年「猩々乱」、14年「道成寺」、16年「石橋」、22年「翁」、23年「望月」を披く。「五蘊会」主宰。觀ノ会に参加。平成21年小学館白洲賞受賞。慶応大学経済学部卒業。公益社団法人能楽協会会員。
“本和菓衆(ほんわかしゅう)”による和菓子プレゼント
全国老舗和菓子店の若主人たちが結成したグループ“本和菓衆”は、伝統を次の未来へ継承するため革新的な取り組みを続けています。この度の「渋谷能」公演の趣旨にご賛同いただいた“本和菓衆”の下記ご協力店より、ご来場のみなさまへ和菓子のご提供をいただいております。
[ご協力店]
田中屋せんべい総本家(岐阜)/彩雲堂(島根)/乃し梅本舗 佐藤屋(山形)
※和菓子は公演毎に異なります。
(2022-1-26)
◆出演者によるお菓子の試食レポートはこちら