定期能九月-観世流-
2023年9月23日(土祝)※公演終了
第一部は山階彌右衛門による能「大江山」。源頼光一行は鬼を退治せよとの勅命を受け大江山に向かい、道に迷った態で鬼の頭領・酒呑童子の棲み家に一夜の宿を求めます。童子は一行を迎え入れ、比叡山を追われこの地に隠れ住んでいるが、隠れ家を見現わされた事を嘆き、人に洩らさぬように頼みます。そして酒宴を開き山伏たちをもてなし、やがて童子は酔って寝室に入ります。夜更けに頼光らは鬼神に変身して寝入っていた童子に斬りかかり激しい斬り合いとなりますが、やがて鬼神を退治して都へ帰るのでした。
第二部は関根知孝が舞う能「班女」。野上の宿の遊女花子は、契りを交わした吉田少将に恋い焦がれて宿の主人に追い出されてしまいます。花子の行方を捜して少将は都に戻り下賀茂神社へ参詣すると、班女と呼ばれている花子が恋慕のあまり物狂いの姿となり現れます。少将は班女とお互いの扇を取り替え、それぞれ相手が誰かを知り、再会を喜ぶのでした。
狂言は山本東次郎家による「附子」と「蝸牛」。各部とも冒頭に上演演目の解説があります。
<第一部>
仕舞「笠之段」
観世三郎太
地頭:坂口貴信
狂言「附子」
太郎冠者:山本泰太郎
主:山本則孝
次郎冠者:山本凜太郎
能「大江山 替之型」
酒呑童子/鬼:山階彌右衛門
童:武田應秀
童:武田智継
源頼光:宝生常三
独武者:舘田善博
頼光の従者:則久英志
頼光の従者:野口能弘
頼光の従者:野口琢弘
頼光の従者:梅村昌功
女:山本則秀
山伏:山本則重
笛:一噌隆之
小鼓:曽和正博
大鼓:安福光雄
太鼓:梶谷英樹
後見:武田尚浩、関根祥丸
地頭:清水義也
<第二部>
仕舞「難波」
角幸二郎
仕舞「女郎花」
関根祥丸
地頭:清水義也
狂言「蝸牛」
山伏:山本則孝
主:山本則秀
太郎冠者:山本則重
能「班女」
花子:関根知孝
吉田少将:宝生常三
従者:梅村昌功
従者:渡部葵
野上の宿の長:山本凜太郎
笛:一噌隆之
小鼓:曽和正博
大鼓:安福光雄
太鼓:梶谷英樹
後見:武田尚浩、観世三郎太
地頭:浅見重好
解説:村上湛(両部とも)