能の魅力を知る 春の雪・冬の花-湯谷-
2026年5月9日(土)
能には季節を感じさせる曲が多々あります。今回は春のうららかな花見の宴、深い雪にとざされた山奥が曲の舞台ですが、主人公は散り行く桜を雪と喩え、袖に降り積む雪を不香の花と表現します。逆さまのようでいながらそれが心の葛藤や苦しみを表す、季節感を深める能の空間をお楽しみください。
五月の能は「湯谷 三段ノ舞」。遠江国池田宿の女主人の熊野は、京で権勢をふるう平宗盛に仕えています。故郷の母が病を得ていると聞き、暇乞いを願いますが宗盛は聞き入れず、清水寺の花見に同行するよう命じます。人々が花見を楽しむ中でも熊野はふさぎ込み、母を想う和歌を詠みあげると宗盛はようやく帰郷を許し、熊野は故郷へと急ぎます。明るい春の情景と熊野の暗く沈む心という、光と影が際立つ名曲です。
*10月12日「葛城」公演の詳細はこちら
解説 高橋悠介
狂言「素袍落」
太郎冠者:山本泰太郎
主:山本凜太郎
伯父:山本則孝
能「湯谷 三段ノ舞」
湯谷:友枝雄人
朝顔:佐藤陽
平宗盛:宝生欣哉
従者:渡部葵
笛:一噌隆之
小鼓:成田達志
大鼓:大倉慶乃助
後見:中村邦生、粟谷浩之
地頭:香川靖嗣




